POPPOのマイホーム建築日記 No.049 建築打ち合わせ編
住宅展示場巡り
MARVINに電話してみるが、やはり応答ナシ。
やっぱり休みか。
そこで、まだ行ったことのない、「みなとみらい 横浜ホームコレクション」展示場に行くことにする。
ここには、5軒ほどの輸入住宅がある。
輸入住宅、やっぱり流行なのかな?
ちなみに、はっきり言って、POPPO家では当初輸入住宅など全く考えていなかった。
しかし、僕らの望む性能や、部材を追いかけていったら、天草ハウジングという輸入住宅メーカーにたどり着いてしまったのだ。
今日は子供達を置いてきているし、天気も悪い(時々嵐のような雨と風)ので人も少なく、ゆっくり見られる。
(なんか、みんな暇そうにしてた。)
もっぱら、僕と嫁さんが聞いたのは、「この部屋何畳ですか?」「この床材は何ですか?」「階段の幅は何センチですか?」「この窓、どこのメーカーですか?」などといったことだ。
中には、窓のことを聞かれたり、床材のことを聞かれて、あわてて確認に行く人もいたけれど。
(マイホ塾のメンバーを甘く見るでない!)
ただ、一軒、気になった建物がある。
高気密高断熱で、「うちは、新建材と言った物をいっさい使っていません。」と言いながら、換気を全く考えていないところがあった。
大きな吹き抜けがあるにもかかわらず、嫁さんは息苦しさを感じたという。
(まあ、その家は木の香りが特に強かった、と言うこともあるのだろうが。)
他のモデルハウスでも感じたことだが、輸入住宅として日本に入ってきて、まだ、日本という土壌(気候と言い換えても良いか?)に合うように、こなれていない物が多い気がする。
続いて、日本最大と名高い「TVKハウジング プラザ横浜」に向かう。
ここは、確か5年ほど前に一度来ている。
向かったのは、輸入住宅エリア。
そこで、トダイハウス(カナダの輸入住宅)に入る。
まず、年輩の女性が一生懸命説明を始める。
女性 「この窓は、カナダ製の××(なんて言ったか忘れ
た。)の窓なんですが、掃除も簡単なんです
よ。」
と言うなり、ダブルハング(輸入住宅でよく見る上げ下げ窓)の下側窓の上部のノッチを動かして、内側に倒したではないか。
POPPO&嫁「おおー!!」
我が家の懸案事項として、ダブルハング窓を選択した場合、どうやって掃除するか、と言う点があったのだ。
これなら、確かに掃除も楽だ。
そうこうしているうちに営業所長(って、言ってたと思うんだけど。)Kさん登場。
K 「うちは、他みたいに、あれもオプションですこれも
オプションですという作りではないので、基本
的に見たままが標準だと思ってください。」
Kさんと一緒に、見て回る。
このメーカーでは、床材にメープルの無垢板を使っている。
もちろん、オークを選択することもできる。
値段は、オークの方が安い。
比較対照と言うことで、2階の一部が、国産の合板のフローリングになっていた。
POPPO嫁 「一階が無垢で、二階がこれでは悲しい!!」
合板は、なんか、のっぺりとしていて(掃除は楽だろうけど。)裸足で歩いてみると、無垢板との差はてきめんだ。
やはり、二階も無垢板にしようと言う我が家の選択は間違っていないようだ。
K 「無垢板の方がいいですよ。傷が付いても、ニス塗って
おけば、OK。」
ちなみに、義父の家の甥っ子の部屋が合板のフローリングだが、大きな傷が付いたところは突き板の下の木が見えていた。
POPPO嫁 「無垢板でも、メイプルより、オークの方がいい。
メイプルは、なんか上品すぎて…オークの色が
ばらついていて、無垢板です!って言う感じが
好きだなぁ。」
POPPO 「同感!」
オークの床になっているところも見る。
POPPO嫁 「この色はなんですか?」
K 「ナチュラルですね。オークなら、ナチュラルがいい
ですよ。明るいし、埃も目立たない。(笑)
だいたい、外国ではナチュラルしかありません
から。オークは、だんだん年月とともに濃い色
になってきますから、20年で、いわゆる中ぐ
らいの色、50年で、濃い色。80年建ったら、
ペンキを塗っちゃう。(笑)」
なるほど。やっぱりPOPPOの家は、ナチュラルカラーのオークか?
外は、嵐のような天気だ。
K 「こんな天気ですから、ゆっくりしていってください。
他のメーカーの話でもいいですから。」
お茶まで出てきてしまってPOPPO夫婦はお言葉に甘えて腰を落ち着けることにした。
POPPO 「ところで、そのダブルハングの窓なんですが、内側に倒
せるんですね。」
K 「向こうの、窓は、たいていできますよ。」
POPPO 「えっ?MARVINでも?」
K 「ええ。ただ、MARVINはレール部分を押すタイプなので、
あまりやると5年ぐらいで緩くなってきたり
しますけど。」
なーんだ。できるのか。
でも、あれだけ、窓の掃除が大変そうだ!って言ってたのに、なんで、FさんやMさんは教えてくれなかったのかな?
(ちなみに、うちに帰って、天草にもらったパンフレットをよく見てみたら、できるって書いてあった。みなさん!もらった資料は、良く目を通しましょう。)
POPPO 「換気も一種がいいのか、3種がいいのか未だによく分か
りません(笑)」
K 「一長一短ですよね。でも、国産がいいですよ。」
POPPO 「?」
K 「保守を考えるとね。まえに、どうしても!ってお客さ
んが言うんで、とあるアメリカのメーカーの物
を入れたんですが、ダクトは太いし、大変でし
た。故障しても、部材がすぐにはいるかどうか
…それも、お客さんに言ったんですけどね。」
POPPO 「でも、日本の製品は耐久性低いですよね。」
K 「そう言う、文化ですから。でも、壊れたときにはもっ
といい製品が出てる(笑)」
POPPO 「ところで、家の耐久性を上げるにはどうしたら、
いいでしょうね。」
K 「そうですね…基礎の北側の換気口に、換気扇を付ける
のがいいでしょうね。ちなみに、基礎パッキン
は、あまり良くないですよ。ベンチュリー効果
がどうのこうのって書いてありましたけど、特
許の申請を見ると、外壁は記載されていない状
態での図面だった(笑)外壁を付けたら、開口
部が隠れるんだから、ベンチュリー効果なんて
あるとは思えない。」
POPPO 「構造に、ダグラスファーがいいって言う人もいますけど、
釘を打つと割れるって言う話も聞きますが。」
K 「割れますよ。(笑)そりゃ、堅い木ですから、ガンで、
バシンッ!て釘を打てば割れることもあります。
でも、全部が全部割れる訳じゃないか
ら、家の強度としては問題ない。でも、日本人
って、向こうの人と違う。「あっ、割れてる。
この家はダメだ」ってね。(笑)あと、ダグラ
スファーの欠点が、もう一つあります。」
POPPO 「?」
K 「良く燃える(笑)普通、木を燃やすと、けっこう芯が
残りますよね。でも、ダグラスファーは、きれ
いさっぱり燃える。薪ストーブの燃料としては、
最適ですね。
芯が残らないから、掃除が楽(笑)」
他にもいろいろな話をたくさん聞いたけど、あまりに長くなりそうなので、省略。
この、トダイハウス。
フリープランが可能だ。
今、POPPO家が天草で考えている図面を持っていけば、もっと安く作ってくれる可能性はあると思う。
しかし、断熱材がグラスウールなので、窓以外の断熱性能は天草の半分と言ったところだろう。
POPPO家では、断熱性能を重視するので天草に軍配が上がるが、フリープランでコストを抑えた輸入住宅を検討している方は、一度行ってみるといいかも知れない。
トダイハウスにすっかり長居をしてしまって、時間は既に5時。日本最大と名高い住宅展示場で一軒しか見なかったというのでは悲しい。
K 「隣に行ってみたらどうですか?最近出来たんですけど、
坪29万5千円で輸入住宅を建ててくれるそう
ですから。」
POPPO&嫁「!!!」
そして、その隣の輸入住宅「セルコホーム」である。
れっきとした、2×6の無垢板たくさんの輸入住宅である。
案内してくれたのは、Sさん。
S 「このモデルハウス、約70坪あるんですが、いくらで
建てたと思いますか?」
POPPO 「(~ヘ~;)ウーン、オプション無しで、3千5百万円!!」
S 「オプション入れて、2千8百万円です。」
POPPO&嫁「!!!!」
細かい話は省略するが、資材の直輸入、基本的にプランから間取りを選択すること、その他、諸々でとことんコストを追求した結果だという。
話を聞いたり、実際に見て回る範囲では、難点は見あたらない。
ちなみに、サッシは、カナダ製の樹脂LOW-Eペアガラスである。(はじめ、シャノンかと思った。)
その、LOW-Eの効果を体感する装置があった。
電球が入った六角柱の箱の各面にいろいろなガラスがはめ込んであって違いを体感できる物だ。
前にも、どこかで見たことがある気もするが、実際に試してみるのは初めてだ。
シングルガラス。「熱いですね。」
ペアガラス。 「あまり変わらないですね。」
トリプルガラス。「あっ、けっこう熱が遮られている気がします。」
LOW-Eペアガラス。「おお!全然違う。熱くない!」
と、言うことで、夏の冷房を考えると、POPPO家がLOW-Eガラスを選択したことに間違いはないことが体感できた。
でも、冬のひなたぼっこを考えると寂しいけど。
コスト削減のために、パンフレットの類は作ってなくて、希望者にはビデオや資料を使ったプレゼンテーションをするのだそうだ。
と、言いつつ「輸入住宅革命(セルコホームの挑戦)」と言う本をもらってしまった。
本屋さんで買えば、1748円+税、と言うれっきとした本だ。
家に帰ってからその本を読んでみたところ、セルコホームが安く作れる理由はもっともな物だし、決して、安かろう悪かろうの代物ではないと言うことだ。
セルコホームはフランチャイズだが、技術者の養成もしているし基本的にプレハブのような発想で輸入住宅を造っているので、各家の出来不出来の差は少ないのではないかと思う。
と、言うことで自由設計は出来ないが輸入住宅を建てたくて、プラン集の中から、気に入った間取りを見つけられて、とにかく少ない予算で家を作りたい人は、行ってみるといいと思う。
(POPPO家の様に間取りにやたらと注文を付けたい人はダメだけど。)
POPPO嫁 「作ってもらうメーカーを決めたら、もう、住宅展示場
なんて行かないだろうとおもってたけど、行っ
て正解だったね。すごく、勉強になったし。」
POPPO 「うん、天草に対抗できるメーカーが無くて安心したし
(笑)部屋の広さや、床や、壁紙をたくさん見
て、POPPOの家のイメージもだんだん具体的に
見え始めた気がする。」
などと会話しつつ、子供達の待つ義父の家に向かったのであった。